備後福山城 築城400年(2022年) 御城下ぶらり散歩
福山市は瀬戸内海沿岸の中央、広島県東部に位置し、穏やかな気候と
豊かな自然に恵まれた人口四十七万人の中核都市です。
戦時中の大空襲によって市街地の約八割が焼失し、戦後の混迷を
抜け出せない中、近隣の住民の手によって、ばらの苗木千本が植えられ、
ここから「ばらのまち福山」の歴史が始まりました。現在では、市民や
団体、事業者などと行政が手を取り合い、百万本のばらが咲く福山市に
なりました。
「日本遺産」や「重要伝統的建造物群保存地区」、「ユネスコ世界の記憶」
など、国内外から高い評価をいただいている鞆の浦や、デニムの生産量が
日本一のものづくりのまちとしても知られています。
新幹線駅から日本一近い天守を有する福山城は、二〇二二年築城四〇〇年を
迎えます。福山城は初代藩主水野勝成が中国地方の譜代大名として「西国鎮衛」
の指名を担って入封し、1622年(元和8年)に築城しました。当時の福山城の
天守北側には、守りの弱かった北側の防衛力を上げるための鉄板が張られていましたが、
福山城天守は、福山大空襲により焼失しました。1966年には市政施行50周年を
記念して、当時の市民の皆様のご寄付により再建されましたが、当時の姿を復元する
ことはできませんでした。
現在、築城400年を迎えるにあたり、”全国唯一”といわれる福山城の「天守北側
鉄板張り」などの外観復元を行い、築城当初の福山城の魅力をよみがえらせる取り組み
を実施しております。今後も福山の歴史を守りつつ、未来に向けて持続的に発展する
まちづくりに邁進してまいります。福山市長