福山駅前広場整備工事(地下送迎場)に係る       広島県福山市 09/11/21(土)
第4次発掘調査 現地見学会   

2009年(平成21年)11月21日(土)
福山市教育委員会・福山市埋蔵文化財発掘調査団

【調査場所】福山市三之丸町(福山駅前)
【調査開始日】2009年(平成21年)11月9日から
【遺跡名】福山城跡
【調査概要】
第4次調査地点は、福山城の南側外堀の南東に位置しています。これまでの調査で、この
西側には大手橋に至る通路部分が、北側には二重櫓・舟入・水門などの遺構がみつかって
います。
調査の結果、東西に延びる外堀の外側(南側)石垣を、長さ約4m、高さ2m検出
しました。これにより、第3次調査で検出した通路部分から延びる外堀石垣がこのあたり
まで続くことや、外堀の南東側付近では、堀の幅が47mであったことが確認されました。

石積みは、これまでの調査地点と同じ「打込み接(うちこみはぎ)」の技法で積まれてい
ます。基礎石(根石)は、基礎となる灰色砂土層に直接据えられ、この土が石垣に積み上
げられています。石垣断面を観察すると、基礎石より上の石垣の裏込めには明治時代以降
の遺物や石炭灰が多く含まれている部分があり、後に積みかえられたことがうかがわれま
す。外堀の南側は、江戸時代には城下町が広がっていた所ですが、明治時代以降は紡績工
場などに利用されていたため、これに使われた排水の土管やコンクリート基礎片などが混
在して埋められていました。

今回の外堀石垣の北側には、第3次調査区の北側で検出された石垣同様の切石で積まれた
石垣が築かれていました。これは、大正末から昭和初期に掛けて外堀が埋められた際に、
外堀上部から流れ込む水は生活排水を流すための溝を構成する石垣です。出土遺物は、
堀底に堆積した粘土層の中から、江戸時代の瓦片や陶磁器片、明治時代以降の陶磁器片、
ガラス製品の破片などが出土しました。



11月21日(土)13時30分〜

現地説明会 会場

第4次発掘調査 外堀の外側石垣
北側から

外堀の外側石垣

西側から

外堀の外側石垣

東側から

外堀の外側石垣

基礎となる灰色砂土層
出土遺物 堀底に堆積した粘土層から

蓋にポマードと書かれたガラス製品
福紡と焼かれた茶碗

出土遺物

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飛躍する福山をイメージしたモニュメント The Future Is Now(今こそ未来)
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